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2026.10.8 

【開幕まであと20日】
稽古場レポートを公開!
大音智海×柴原直樹×渋谷真紀子 座談会も一部公開!

10月28日(水)に浅草九劇で開幕する世界初演 一人ミュージカル『BLACK BOX』。

開幕を目前に控え、このたび本作のプロモーション映像を公開しました。

あわせて、浅草九劇で行われた稽古の様子を演劇ライター・三浦真紀が取材した「稽古場レポート」、主演の大音智海、New Voice Castの柴原直樹、翻訳・訳詞・演出の渋谷真紀子による座談会の一部を公開します。

〈稽古場レポート〉

ヴォイスキャストを含めての劇場での立ち稽古。その体感が芝居に生きる

『BLACK BOX』の稽古が始まっている。フライトレコーダーを発明したオーストラリアの科学者デイビッド・ウォーレンの人生を描いた、この作品。本番では“一人ミュージカル”としてデイビッド役の俳優だけが舞台に立つのだが、ヴォイスキャストも集まっての稽古が3日間行われた。

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最終日は終盤の稽古。〈BLACK BOX〉は、フライトレコーダーの開発に固執し続けたデイビッドが気づきを得る、美しいハーモニーが印象的なナンバーだ。演出の渋谷はヴォイスキャストたちに「デイビッドの周りを回りながら歌ってください。その間、デイビッドは一人ひとりと目を合わせて。最後に、デイビッドのところに妻ルース(北川理恵)と父ヒューベルト(千葉一磨)が集まるように」と簡単な動きをつけた。へえ、ヴォイスキャストといっても、実際に芝居するのか!とワクワクが高まる。

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実際にやってみると、デイビッドと人々とのつながり、歌声の重なりがリンクするよう。いい曲〜とうっとりしてしまう。即、これができるのは、手練れのキャストが揃ってこそだろう。見ていた渋谷が「ステージングをちゃんとつけたくなる!」と言うと、ヴォイスキャストたちが、「本番では(私たち)いませーん」と答え、笑いが起きた。キャストは皆さんいきいきとして自然体。積極的に意見を交わし、笑いとトークが絶えない、活気のある現場だ。

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このように、ヴォイスキャストは実際の舞台である浅草九劇に立ち、デイビッド役の大音と柴原と芝居することで感覚を掴む。大音と柴原にとっても、傷ついたデイビッドをガシッと抱きしめるローレンス(戸井勝海)の温もり、妻ルース(北川理恵)や父ヒューベルト(千葉一磨)と目を合わせながらの会話など、リアルな体感が役を掘り下げる大きなヒントになるはずだ。

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デイビッドと精神を病んだルースとのやり取りでは、なぜデイビッドが見舞いに来たのか、夫妻がそれぞれどんな気持ちなのかを話し合った。短い会話ゆえに見落としてもおかしくない繊細なところまで、丁寧に探っていく。戸井はうつ病がどんな病気なのか、知り合いの体験談を語ってくれた。それを聞いた北川は涙……。こうした情報を知ることで、芝居の濃度がどんどん上がってゆく。

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主演の大音と柴原は、個性が全く違う。アグレッシブで骨太な大音のデイビッドと、ナチュラルで等身大の柴原のデイビッド。一人で舞台に立つと、よりその違いが際立つだろうから、両方観るのも楽しいはずだ。

ヴォイスキャストはこの後、声の録音に臨む。大音と柴原は彼らの声と気持ちの交流を糧に一人ミュージカルとしての稽古が始まる。日本初演となる『BLACK BOX』、その第一歩をぜひ目撃してほしい。

 

三浦真紀(演劇ライター)

大音智海×柴原直樹×渋谷真紀子

開幕直前スペシャル座談会

浅草九劇での稽古を終えた、大音智海、柴原直樹(New Voice Cast)、渋谷真紀子(翻訳・訳詞・演出)が、本作について語りました。世界初演となる“一人ミュージカル”を実際に立ち上げて見えてきたものとは。公演パンフレットに掲載する座談会から、一部を先行公開します。


 

――稽古に入ってみて

 

柴原:一人ミュージカルなんですけど、実際にはほとんどがヴォイスキャストとの対話なんです。実際に浅草九劇の空間で、3日間皆さんとお稽古できたことがとても大きくて。この3日間の稽古によって、作品のリアリティや、それぞれの役柄がどんな温度感でお芝居をしているのかが、すごく明確になりました。本当に貴重な稽古時間でした。

 

大音:稽古で一日フル回転したので、ガソリンが残り少なくなっていますけど……でも立って話します!

 

まず稽古をして思ったのが、とんでもないスピード感だということ。だって、一人の人生を4歳から85歳まで描くのに、休憩なしの1幕構成、90分ですよ。

 

『SIX』では6人の主張を90分で聞く。『ジーザス・クライスト=スーパースター』に至っては、イエス・キリストの最後の7日間を90分で描く。それに対して、こちとら85年のデイビッドの生涯を90分でやるんですよ!

 

実際に浅草九劇で立ち稽古をしてみたら、とんでもないテンポ感で。演じていて「これ、ショート動画なのかな?」と思いました(笑)。あまりのテンポ感で流れていくから、演じながら「気持ちができるまで、ちょっと待ってください〜!」とか思っちゃう(笑)。

 

しかも、袖に引っ込まないし(笑)。

 

いろんな舞台を観ていて、「そろそろ休憩に入るかなー」とか「そろそろ終わるかなー」と思うことがあるけど、そんなことを思う暇すらないくらいのスピード感。「ようこそ、今のTikTok時代のみなさま」って感じじゃないかと。

 

映画を2倍速で見ちゃうような方にとってもきっと、本当に一瞬で、腰が痛くなる間もなく、トイレに行きたくなる間もなく、あくびする間もなく、秒で終わります。

 

曲もポップスですし、令和にぴったりな“90分すし詰めミュージカル”という印象ですね。

 

渋谷:熱いプレゼンの後になんですが……(笑)。

 

演出的には、一人ミュージカルで、ほかのキャストが声だけの出演だからこそ、お客さまがいろんな役に自分を投影しやすい面白さがあるんじゃないかと思っています。

 

「舞台に余白を残したい」「お客さまの想像力を掻き立てたい」というのは、よく言われることだと思うんですけど、これほどまでに観客が舞台を見ながら、想像で絵を描いていくような舞台は、なかなかないんじゃないかなと思っています。

 

今日、ヴォイスキャストの皆さんと舞台上で稽古したあとに、デイビッドだけの一人バージョンをやってみたとき、その違いがすごく面白くて。

 

二人でお芝居をしているときは、アイコンタクトをしたり、ボディタッチをしたりしながら稽古していたのが、一人になった途端にリアクションの取り方が変わってくる。二人でお芝居をしているときは、そこが多少抜けても成立するんですけど、一人になった瞬間、リアクションがしっかりしていないと、本当に「一人」になっちゃうんだなというのが、すごくよくわかりました。

 

そういう意味では、リアクションからお客さまが想像する絵が膨らむからこそ、ルースにもなれるし、ローレンスにもなれる。

 

目の前にいるデイビッドを中心に、お客さま自身がいろいろな立場からデイビッドの人生に触れられるというのが、すごく面白い。そういう作品にしたいと思っています。

 

――最後に、メッセージをお願いします。

 

渋谷:『BLACK BOX』は、この劇場でしか体験できない観劇体験が待っています。ぜひ劇場へお越しください。

 

柴原:忘れられない90分間にします!

 

大音:たくさんのキャラクターが出てくる90分ミュージカルを、一人で演じるという無茶ぶりに見事に応え続ける姿を見てほしいです!

 

緊張感も含めて、映画や映像では絶対に味わえないスリル感が面白いと思うので、舞台上でのたうち回っている僕を見に来てください!


 

座談会の続きは、公演パンフレットにて。

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